ニューヨークを中心とした食と栄養情報:過去のブログは「ニューヨーク食育&フード事情」http://ebis.nutritio.net/columbia/


by AsakoFoodToEat
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野菜と果物をなぜ食べなくてはならないの?

f0205909_048884.jpg子供の頃に親から「野菜と果物は体にいいから食べなさい」と言われた記憶はありませんか?「栄養がたっぷりだから」がたいていの答えだったのではないかと思います。しかし栄養カウンセリングではそれだけではいかないのです。私も患者さんからなぜ?と聞かれることが多く、個人によって適切な答えを伝えないといけません。

f0205909_049779.jpg<なぜ野菜と果物が体によいの?>
・カロリーと脂肪含有量が低く、コレステロールゼロ。
・様々な栄養素が豊富に含まれている。カリウム、食物繊維、葉酸、ビタミンA,E,そしてCが特に多く含まれる。
・カリウム:正常な血圧を維持する役割を果たす。
・食物繊維:血中コレステロール値を下げ、心臓病のリスクを低くするといわれています。そして腸の健康も維持し、特に便秘解消、憩室症予防に効果があります(1)。
・葉酸:赤血球形成に役立ち、妊婦さんは生まれてくる赤ちゃんの神経管欠損症、二分脊椎症、無脳症防ぐために積極的に摂取しなくてはなりません。
・ビタミンA:目と皮膚の健康を保ち、感染症を防ぎます。
・ビタミンE:細胞酸化からビタミンAと必須脂肪酸の保持に役立ちます。
・ビタミンC:きり傷、怪我の治療に必要、歯と歯茎の健康にも欠かせません。鉄分吸収の助けにも必要。

f0205909_049779.jpg<野菜&果物摂取と心臓病予防>
ハーバード大学が基盤となるNurses’ Health Study and Health Professionals Follow-up Studyが14年間に渡って男女110,000人の健康、食生活を研究したところ、1日に8サービング以上野菜と果物を食べた人は、1日に1.5サービング以下しか野菜と果物を食べなかった人に比べて心臓発作と卒中の発症が30%低かったという結果がでています。
1サービング=葉野菜1 カップ、野菜1/2カップ分(例:人参を刻んだもの)、野菜ジュース3/4カップ, りんご1個、バナナ1本、オレンジ1個、カットフルーツ1/2カップ分、果物のジュース3/4カップ

f0205909_049779.jpg<野菜&果物摂取と癌予防>
野菜と果物摂取と癌予防に必要なのは、野菜と果物の種類を選ぶことがキーになるようです。The World Cancer Research Fund and the American Institute for Cancer Researchはジャガイモなどのデンプンを多く含む野菜ではなく、デンプン含有量が少ない、レタス、葉野菜、ブロッコリー、青梗菜、キャベツ、にんにく、たまねぎなどは口、咽頭、喉頭、食道、胃腸の癌予防に効果があり、全般的な果物摂取は肺がん予防に効果があると発表しています。

f0205909_049779.jpg<野菜&果物摂取と血圧>
高血圧は心臓病、卒中のリスクを高めるので、食事に気をつけて少しずつ下げることが大切です。The Dietary Approaches to Stop Hypertension (DASH):高血圧を下げることを目的としてダイエット方法を使用した研究では高血圧症の人達に野菜と果物を多く摂取し、低脂肪、とくに飽和脂肪酸、総脂質を制限した食事をしてもらいました。平均で最高血圧11mm Hg, 最低血圧6mm Hgの減少が見られました。これは降圧剤を飲んだ結果とほぼ同様だそうです。

疾患予防のためにと意識するのも野菜と果物の摂取を上げる1つのモチベーション方法ですが、自然と好んで食べられるようになるのが理想ですね。野菜嫌いな人はなるべく新鮮な採れたて野菜や果物を食べてみたり、調理法を工夫してみる、様々な野菜や果物を食べてみるなどの日々の食生活に変化をつけてみたらいいかもしれませんね。


(1) Lembo A, Camilleri M. Chronic constipation. N Engl J Med. 2003; 349:1360–68.
<野菜&果物摂取と心臓病予防>
Hung HC, Joshipura KJ, Jiang R, et al. Fruit and vegetable intake and risk of major chronic disease. J Natl Cancer Inst. 2004; 96:1577–84.
<野菜&果物摂取と癌予防>
World Cancer Research Fund, American Institute for Cancer Research. Food, Nutrition, Physical Activity, and the Prevention of Cancer: a Global Perspective. Washington DC: AICR, 2007.
<野菜&果物摂取と血圧>
Appel LJ, Moore TJ, Obarzanek E, et al. A clinical trial of the effects of dietary patterns on blood pressure.DASH Collaborative Research Group. N Engl J Med. 1997; 336:1117–24.
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by asakofoodtoeat | 2009-08-24 00:58 | 栄養:Nutrition