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ニューヨークを中心とした食と栄養情報:過去のブログは「ニューヨーク食育&フード事情」http://ebis.nutritio.net/columbia/


by AsakoFoodToEat
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赤身肉・食肉加工品の食べすぎに注意!

赤身肉・食肉加工品の食べすぎに注意!_f0205909_345478.jpg牛肉・豚肉料理、ハムサンドイッチ、サラミのピザ、ホットドッグ……どれくらい頻繁にこれらのメニューが皆さんの食卓に上がりますか?食べる頻度と量が多いと腸系のがんに罹るリスクが上がるという研究が行われていますが、最近発表された食肉加工品と結腸直腸がんの研究をご紹介します。

イギリスがベースの世界癌研究基金(WCRF)の発表で、現在、大腸癌にかかっている人が過去に食べた食肉加工品が1週間に70g以下だったら、癌予防ができただろうと推定しました。食肉加工品70gは約ベーコンのスライス3枚分です。この研究は子ども対象ではありませんでしたが、研究結果からWCRFは子供達が持参するお弁当で最も多いハムのサンドイッチ摂取は子供達の将来の健康に悪い影響を及ぼすであろうと考え、新学期を目前に両親達に子供達のガン予防対策の1つとして、食肉加工品の摂取、使用したお弁当を避ける代わりに野菜や脂肪分少なめのチーズ、鶏肉、魚などの食材で作るように呼びかけています。

米国癌研究財団(AICR)は以前から大人と子供に食肉加工品の摂取を避けるようにと呼びかけていました。AICRによると、大腸癌のリスクを下げるには1週間の赤身肉の摂取量を505g(調理後)以下にすることだそうです。もし摂取量が505gを越えると、42gごとにリスクが15%上昇するそうです。
*ちなみにアメリカ人の食肉平均摂取量は週に1010gだそうです。州によっては平均をはるかに超えるところも(米国農務省より)

<なぜ赤身肉、食肉加工品が腸系の癌の原因になるのか?>
1. 赤身肉に豊富に含まれるヘム鉄(動物性の肉の赤い色のもととなる化合物)が結腸の内層で損傷をおこしたものが結腸癌になるリスクを高める可能性があると示唆されています。
*ヘム鉄は血液中のヘモグロビンと結びつきやすく、体のすみずみまで酸素を供給するのを助けるため、貧血予防や体内酸素を定量に保つなどの効果がある。

2. 肉を燻煙、乾燥、塩漬け、科学保存料原価などにより保存処理をすると、癌の原因物質が形成され、細胞の損傷を起こし、癌の発症につながります。

こういう研究を知ると、肉を止めないといけないなんて思ってしまう方、止める必要はないと思います(環境問題などの違う問題で止めるなら別ですが)。バランスが大事なのです。ヘム鉄は貧血に効果がありますし、動物性の肉を適度に摂取が、たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミンB12 などの貴重な栄養源になることも忘れないでくださいね。
by asakofoodtoeat | 2009-08-30 03:46 | 栄養:Nutrition