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ニューヨークを中心とした食と栄養情報:過去のブログは「ニューヨーク食育&フード事情」http://ebis.nutritio.net/columbia/


by AsakoFoodToEat
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今年もあと2ヶ月ちょっとで終わりですね。ホリデーシーズンにはいつもよりも出費が増えたり、パーティ参加が増えたりで気づいたら洋服がきつくなってしまうことも・・・。一年の疲れが出る時期でもあるので、体調管理はしっかりして年末と年始を迎えたいものです。ところで、栄養補給のためにサプリメントは摂った方がいいの?とよく聞かれます。もし何か治療中でどうしても食べ物ではなくプラスの栄養がほしい時には安全性の高い、自然なサプリメントを薦めています。しかし体調不良もなく、ただ健康になりたいという方にはなるべく食べ物からの栄養摂取を薦めています。しかも安全性の高い、自然なサプリメントは高いですよね。では基本的に体力維持、もう少し体力をつけたいときに、なるべく季節のもの(値段も季節はずれより安い)何を食べたらいいのか?効果的な身近な食べ物をいくつかご紹介します。ただ、これを食べれば絶対に元気になるというわけではなく、バランスなので他の食べ物ともうまく組み合わせてくださいね。

高いサプリなんていらない!身近な食べ物で体力づくり_f0205909_151414100.jpgりんご:1日1個は食べましょうというくらいからだのお掃除をしてくれる果物でもあります。坑酸化作用があるだけではなく、食物繊維もたっぷり(りんご1個約130gには4gの食物繊維が含まれています)。心臓にもよいといわれるのは、LDL(悪玉コレステロール)値が高いのを下げる作用があるという研究結果が出ているから。1日1/2個でも効果があるそうです。またりんごの皮には心臓疾患予防ダイエットに効果があるといわれているフラボノイドも含まれているのでなるべく有機産を食べてくださいね。ちなみにフラボノイドは炎症予防や痙攣予防にも効果があります。

高いサプリなんていらない!身近な食べ物で体力づくり_f0205909_1515573.jpgほうれん草:これも冬が旬ですね。栄養素が高い時にたっぷり食べましょう。ただシュウ酸が多いので、結石がある人は注意してください。鉄分、ビタミンAとCがたっぷりなのでこれまた心臓疾患予防によく、癌予防に必要な坑酸化作用も豊富。脳の機能にもほうれん草パワーが効果的。


高いサプリなんていらない!身近な食べ物で体力づくり_f0205909_151736.jpgピーマン(赤・黄・緑):ビタミンCが他のどんな食べ物よりも多いといわれている。頭のてっぺんから足先までによい食べ物とも言われています。坑酸化作用があり、目にもよい(ビタミンCとベーターカロテン)、心臓(ビタミンB6と葉酸)、肺(ビタミンA)、リウマチ(ビタミンC)。しかも赤や黄のピーマンは生でも甘くておいしいのでサラダにぴったり。


高いサプリなんていらない!身近な食べ物で体力づくり_f0205909_15173579.jpgたまねぎ:たまねぎには胃腸や心臓疾患に効果的な栄養素が豊富です。特に二硫化アリルプロピルとクロムが血糖をコントロールし、高いのを下げる効果があります。ただこれも毎日少しずつ食べないと効果なしですが。余談ですが、祖母の叔母は化学者だったのですが、紫たまねぎの皮を煎じて、糖尿病に効く薬を作ったそうなんです。


高いサプリなんていらない!身近な食べ物で体力づくり_f0205909_15215537.jpgロメインレタス:レタスよりもロメインがよい。というのはビタミンCと葉酸含有量がとても多いのです。(レタスのビタミンCが2mgのところロメインは11mg:葉酸はレタスが14mcgのところロメインは64mcg)。いつもレタスを買うときに味や新鮮度で選んでいたのですが、ちょっと栄養素が気になり調べてみました。


高いサプリなんていらない!身近な食べ物で体力づくり_f0205909_15184448.jpg大豆:豆腐に限らず、納豆などの大豆製品はおなじみの健康食品。コレステロールや飽和脂肪酸を含まず、良性たんぱく質が豊富です。そのため心臓疾患予防にも効果的。小豆や黒豆もとても身体にいいので、ごはんに混ぜて炊くなどして取り入れてください。


こうやってみると、普段食べているような食品が多いと思いませんか?できるだけ季節物、農薬を使っていないもの、地産地消を意識して買い物をしてみましょう。
# by asakofoodtoeat | 2009-10-18 15:23 | 栄養:Nutrition
10月は乳がん月間 – ピンクリボン運動:日々の健康生活が鍵  _f0205909_1318593.jpg10月の乳がん月間、ピンクリボン運動をよく見かけます。乳がんは早期発見によって、多くの場合が治癒します。定期的検診はとても大事な予防の1つです、もし結果が悪かったら・・・など怖くなる気持ちもわかりますが、やはり検診は受けてくださいね。自分にもリスクは十分あると思うと人ごととは思えずピンクリボン運動に今週の日曜日に参加してきます。

病気の原因は食生活、運動不足、睡眠不足、ストレスの抱えすぎ、お酒、たばこなど様々ですが、患者さんを診ていて多いのは患者さんの疾患と食生活(例:ビタミンB不足か起こる症状)が一致するので、やはり食は命の基本だとつくづく感じてしまいます。では乳がん予防の食べ物って何でしょう?

乳がんの原因は様々な環境因子が遺伝子を傷つけて起こる又は女性ホルモンのエストロゲンの影響が大きいといわれています。エストロゲンの影響を阻止するのに効果のある食品は大豆と亜麻仁の種(Flaxseed)といわれています。アジア人に乳がんが少ないのは大豆製品を多く食べているからなんてことを聞いたことありませんか?しかし最近は日本食よりも西洋の食べ物を食べる機会が多くなり、中にはまったく日本食を食べないという方も・・・・そのため日本女性の乳がん疾患率も上がっているのではないのでしょうか。乳がんには大豆と亜麻仁の種がよいからと言って過食もよくありません。すべてバランスです。

以下は基本の基本なのですが、乳がん予防に大切な健康生活のヒントです。
<乳がん予防のために大切な食生活と運動>・ごはん(玄米、雑穀入り白米、胚芽米)をしっかり食べて、タンパク質(お肉、お魚、豆類)、脂肪(種子類、ゴマ油、オリーブ油など)をバランスよくとり、野菜と果物もたっぷりとりましょう。注:糖分の多い果物は中性脂肪になりやすいのでなるべく朝や昼に食べましょう。
・適正体重を維持しましょう:肥満の人が乳がんにかかりやすいという研究もでているほど関係が深いです。脂肪組織の中のエストロゲンが関係するのだそう・・・。ちなみに痩せすぎもいけませんよ。
・定期的に運動をしましょう:体重のコントロールができるだけではなく、がん予防にも効果が。1週間のうち最低3~4回は少なくとも30分の運動が必要です。よく歩く方はそれだけでも十分なよい運動です。
・脂肪摂取も必要、でも摂り過ぎには注意しましょう:乳がんの高いリスクと脂肪摂取の関連性の研究によると、低脂肪ダイエットをした被験者の方が乳がんになる率が低かったとか。低脂肪だからといって、極端に減らしてしまうと、お肌がかさかさになる、骨に影響など身体のあちらこちらに支障がでてしまうので、かならず適度に不飽和脂肪酸(オリーブ油や魚油)などを摂りましょう。
・飲酒を控えましょう

今月は乳がん月間ですが、月によって違うのでその時ごとに自分の身体を検査してみると、食生活の偏り、運動不足が明らかになりやすいと思います。少し意識して、健康体の維持、改善をしましょう!
# by asakofoodtoeat | 2009-10-14 13:19 | 食べ物: Food
玄米ごはんと黒ごま塩の関係_f0205909_3354136.jpg 玄米ごはんと黒ごま塩の関係_f0205909_33666.jpg前回のカルシウムのお話の続き。シニアウィークの参加者の質問の中で玄米ごはんと黒ごま塩についてというのがありました。質問内容は「玄米ごはんを食べるとカルシウムが消費されるのでごま塩を食べた方がいいといわれたのですが、このようなことを聞いたことはありますか」と聞かれました。それについて聞いたことはあったのですが、説明がうまくできなかったため、さっそく家に帰って在学時代のノートを復習しました。

玄米の胚芽は体内の排泄作用があるといわれています。そしてフィチン酸という坑有害成分が玄米には入っていて、それが公害(有害)物質と結合して公害物質が腸壁から吸収されるのを防いだり、排泄を促したりするのです。体内の公害(有害)物質が排泄される時に消費されるのが、カルシウム。そのためカルシウムたっぷりのゴマを玄米ごはんにかけていただくとバランスが取れるのです。また玄米に含まれる食物繊維質とフィチン酸はカルシウム吸収を低下させるので、玄米ごはんだけ食べるとミネラル不足になります。白ゴマと黒ゴマは栄養価にはほとんど差はありませんが、白ゴマの方が少しカロリーと油脂量が多く、リグナン量も多いといわれています。黒ゴマには坑酸化作用の高いアントシアニン(ポリフェノール)が含まれていて油分が少ないので料理に適し、また香りもよいです。すりごまがいいのは栄養の吸収がよくなるからです。

昔から言われている食べ合わせを思い出すと、不思議なくらい栄養バランスが取れています。みんなが栄養学を勉強したわけではないのに・・・・。身体が素直だった(言い方はおかしいですが)のではないかなと思います=自然治癒力も今の人よりはあったと思う・・・。
頭を使って食べるのも大事ですが、落ち着いて身体に聞くのがよいかもしれません。

前回ご紹介できなかった、カルシウム情報の続き
・カルシウムは吸収されにくい栄養素:成人の吸収率は30%前後
・いらいらするのはカルシウム不足
・ビタミンDはカルシウムの吸収を高めます。食べ物だったらきのこ類、魚介類、牛乳に多く含まれるのですが、午前中の太陽に当たるのが最も効果的
・血液中のビタミンDの約80%は日光にあたることによって皮膚でつくられる
・カルシウム吸収を促進するもの:ビタミンD、カゼイン、たんぱく質(牛乳に多く含まれる)、乳糖、オリゴ糖
・カルシウム吸収を低下させるもの:カフェイン、シュウ酸、フィチン酸、食物繊維、リン(肉類や加工食品に多い)、過剰のアルコール、喫煙
# by asakofoodtoeat | 2009-09-27 03:43 | 食べ物: Food
カルシウムサプリメントの上手な摂り方_f0205909_1104286.jpg月曜日に日系人会で行われていたシニアウィークでニューヨークに住む日本人のための食生活についてお話をさせていただきました。たくさんの方に来ていただき、みなさんとても積極的に様々な質問をしてくださりとてもうれしかったです。質問の中で多かったのがカルシウムサプリメントについてでした。何人かの女性の方のサプリメントからのカルシウム摂取量は1000mgが平均で、中には1200mgの方もいらっしゃいました。アメリカでは1日のカルシウム摂取1000~1200mgが薦められており、骨粗鬆症を持つ方は1000~1500mgの摂取が薦められています。日本では成人の必要量は600~800mgが平均で、骨粗鬆症を持つ方は800~1000mgが薦められています。

カルシウムはホルモンの分泌、神経の働き、筋肉の収縮、血液凝固、心臓の働きを助けます。カルシウムの摂取量が少なく、カルシウム不足になると、骨を溶かして必要なカルシウムを確保します。そのため十分な摂取が毎日必要となるわけです。

食べ物でカルシウムが多く含まれているのは乳製品が多いですが、小魚類、大豆製品(豆腐、納豆、油揚げ、大豆の水煮など)、緑の野菜(小松菜、ケール、青梗菜、大根の葉など)、ひじきや切り干し大根にも多く含まれます。緑の野菜というと、ほうれん草は?という質問もありましたが、シュウ酸が多く、摂りすぎるとカルシウムの吸収を妨げるので注意が必要です。

1日に最低600mg摂るとなると、上記の食品を毎食上手に取り入れなければなりません。私も日々の食生活にどれくらいカルシウムが含まれているのか気をつけてみました。気にかけなければ、十分なカルシウムを摂取するのが難しいことがわかりました。私は食事から取り入れることをしていますが、食事から摂るのが日々忙しくてできない、面倒くさいなどの理由でカルシウムサプリメント摂取をせざるを得なくなります。私もどうしてもカルシウムサプリメントが必要となれば摂るでしょう。しかしその際には必要量と食品からの摂取をきちんと把握しなければなりません。

カルシウムサプリメントを摂る時はマグネシウムや亜鉛などのほかのサプリメント、あるいは混合されているものを摂取すると吸収がよいです。過剰摂取からまた身体に合わないなど副作用についても覚えておいてください。考えられる副作用は胃の不調、胃痛、嘔吐、ガスやゲップが頻繁にでる、便秘、口が渇く、頻尿、食欲減退、金属の味が口の中でするなどです。また過剰摂取は高カルシウム血症、胃腸疾患、腎系の病気、腎結石、下痢、不整脈、高カルシウム尿症、副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症などの原因になりますので気をつけてください。
カルシウム摂取はとても大事です、が上手に摂って健康な生活をしましょうね。
# by asakofoodtoeat | 2009-09-27 01:11 | 栄養:Nutrition
アレルギーは身体に優しい方法で治すべき_f0205909_1412347.jpg大学院に通っていた時の出来事。アメリカの学校では授業中に何かを食べるって普通のことでした(たまーに嫌がる先生もいましたが)。私は栄養教育プログラムだったので、クラスメートのスナックはだいたいフルーツ、ナッツ、ドライフルーツ、全粒穀物でできたパンやクラッカーにピーナッツバターというヘルシーなものを持参する人が多かったのです。でもみんなお酒飲むときには飲むし、チップスだって食べるし・・・なんでもありでしたがバランスをきちんと保てる人達の集まりだったかな。持参食べ物ナンバー1と言っても過言ではなかったのは「りんご」。しかもだいたいはファーマーズ産やオーガニック。日本のように8つ切りにして皮を剥く、ウサギ型にするなんてことはせずにまるかじりです。私も小さいりんごはまるかじりでした。

新学期が始まりあるクラスが2回目を終了したころ、あるクラスメートからメールが送られました。「私はりんごアレルギーでみんながりんごにかじりついてその時に出るシブキでアナフィラキシーショックを起こすので、絶対にりんごを授業中に食べないで欲しい」と。さすがに次の授業から誰もりんごを授業中に食べる人はいなくなりましたが、その時にりんごアレルギー持ちの人が多いことを知りました。食物アレルギーというとピーナッツ、小麦、大豆、卵、甲殻類、牛乳…….が最初にあげられるので。ちなみに私は牛肉アレルギーとタイレノール(アメリカの薬)なのですが、じんましんと浮腫の皮膚症状として現れます。

アナフィラキシーショックとは急性アレルギー反応の1つであり、アレルギーの原因(アレルゲン抗原)が身体に入ると、体内ではそのアレルゲンに対するIgE抗体が作られます。体はこのIgEができることを記憶します。そのためアレルゲンが体内に入るたびにIgEとアレルゲンが結合し、肥満細胞や他の細胞を刺激して、ヒスタミンなどの化学物質が出て、これらの物質が急激なアレルギー反応を起こします。この物質が、急激なアレルギー反応を起こすことを言います。

原因も症状も個人によって違い皮膚症状(じんましん・紅潮、浮腫等)、ショック症状(血圧低下・頻脈等)、消化器症状(腹痛・下痢・嘔吐)、呼吸器症状(喘息や呼吸困難、声がかれる、喉頭浮腫)、神経症状(痙攣・めまい・頭痛・意識障害等)の症状が2つ以上当てはまる場合のことです。原因となるのは薬物(特に抗生物質)、食物、蜂の毒、ラテックス(ゴム)、物理的刺激(寒冷・温熱・運動・光・摩擦)などです。

私は仕事上、アレルギーのお子さんの患者さんに出会うことが多く、彼らを見ていていつも強く思うのが薬に頼らないでほしいということ。即効性があるので症状がすぐに和らいだように見え、感じますが使い続けないといけません。そうすると副作用も同時に出てきてそちらの治療もしなくてはなりません。とくにお子さんや赤ちゃんには強すぎることもしばしば。彼らの将来を考えるとなるべく肝臓や腎臓の手当て法なども含まれる自然療法などをアドバイスすることに力をいれてしまいます。薬を徐々に少なくして治療してもらいたい。もちろん食物が主にアレルゲンとなっている際にはその食物の除去食を続ける、栄養バランスが偏らないように栄養素を分析する、料理の工夫やメニュー作りや買い物方法もアドバイスします。そしてこれは子供だけではなく大人にも言えるのですが、無理のない適度な運動をする、大人の場合はストレス発散方法もみつけると症状が和らぐといわれています。

これから少しずつアレルギーと食事療法の関係についてもご紹介していきます。
# by asakofoodtoeat | 2009-09-13 14:13 | 栄養:Nutrition